教えないよ。
算数の質問に来た子に発する塾長。
もちろん、こう言われるのには過程があってのことです。
重要事項として授業中に何度も説明している。
配布したプリントにも書いてある。
授業の翌日、その数日後にも同じ問題の質問に来ている。
おまけに玉先生にまで聞いている。
そして今日に至っています。
だから、その問題は教えない。
自分で調べて、というわけです。
解法の全てを教えてしまうことは簡単です。
叱ったり叱られたり、余計なエネルギーを消費しなくて済む。
聞いた方も聞かれた方も気分を害することなく、滞りなく事が進む。
いわば効率的でしょうか。
でも、ちょっと待って。
それで本当にいいの?
自分で解いた気になっているのでは?
一から十まで教わったことを自力とは言わない。
残念ながら、それは解けたとは言えない。
できたと勘違いしたまま時が過ぎるのは怖いことです。
今は良くても、後で自分に返ってくる。
入試本番にサポーターはいません。
全てを自分の力で解かなければならない。
他の力に頼ることなんてできない。
以前、こんな話題で子どもたちと盛り上がったことがあります。
試験会場に何か一つ持ち込めるとしたら何にする?
子どもたちの議論の結果は…まさかの塾長!
タラレバの話で塾長を取り合っていました(笑)。
わからないことを質問するのは大事です。
質問できなかった子が、できるようになったのは進歩です。
しかし、それに慣れて、何でも聞けばいいやというのは違う気がします。
安易に聞いたことは、容易に忘れてしまう。
入試直前であれば、聞いたり教えたりした方が早いということはあります。
それは、もう少し先のこと。
子どもからすれば、調べることは面倒だとか嫌だとか思うでしょう。
キーワード検索に慣れている子どもたちにとって、テキストやプリントを隅から隅まで見直す作業は大変かもしれない。
自分が必要としている情報を得るために、時間を要すかもしれません。
たとえ遠回りでも、聞いて忘れるなら、他の方法で忘れない努力をしようよ。
それにしても、中には質問に来たことすら忘れている子もいて、どうしたものかなぁと思います。
子どもと大人、どちらにも根気と粘り強さが必要ですね。
~R~
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自力と他力
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