変化がないイコール

理科の実験などで見た目上変化がないというのは、
実際にまったく「変化なし」という場合もありますが、
「増えた分、減った」「減った分、増えた」というように
変化はあったのだが、結果的に同じに見えるということがあります。
実は、この考え方は重要です。
算数でもこのような問題ありますよね。
比較的算数の場合は、結果だけで十分なときが多いのですが、
理科の場合、途中を考えることによって、
導き出せる答えもあるのです。
例えば、水面にスチールウールを乗せたお皿を浮かべ、火をつけ、ビーカーを上からかぶせます。
すると、ビーカーの中の水面が上がってきますが、
同じ事をろうそくですると、スチールウールほど上がりません。
これを考える時に、
まず、ビーカーの中の気体が減るから、水面が上がると考えるのですが、
それならば、どちらもビーカー内の酸素を使っているので、
どちらも同じように上がるはずです。
でもろうそくの方は上がりが少ないのは何故でしょう?
ろうそくの場合、燃やすことによって二酸化炭素が出ているからです。
つまり、使うこともしていますが、出すこともしているからです。
「減った分、増えた」と考えれば、見た目上変わりませんね。
勿論、二酸化炭素は少し水に溶けるので、酸素と二酸化炭素では性質が違いますが、
「減った分、増えた」「増えた分、減った」は見た目上変化がないように見えて、
実は変化はしていることがあるんだということも考えてみましょう。

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